毎日畳の上を歩いているのに意外と知らない畳の敷き方。昔は畳の場所を動かして敷き方を変えていた。祝儀敷きに不祝儀敷き、畳の敷き方にも名前があった。

「あなたのお家の畳の敷き方を紙に書いて下さい。」と言われて、

畳屋さん以外でスラスラと書ける人は案外少ないと思います。

毎日目にしているのに不思議ですね。

意外に畳という文字もあまり書く機会がないのか、そんなに難しい漢字ではないけれど

書こうとすると「あれ?どんなだっけ?」となりませんか?

畳の敷き方にはその部屋の畳数によって基本的に決まった敷き方があり、

床の間がある和室ではやってはいけないルールなんかもあります。

今回は意外と知らない基本的な畳の敷き方について書かせていただきます。

祝儀敷きの敷き方

畳の敷き方には祝儀敷きと不祝儀敷きの2種類があります。

当然、半畳の縁無し畳の市松敷きは除きます。

一般住宅であれば基本的に祝儀敷きと言われる敷き方が基本になります。

↓一般住宅でよく見る祝儀敷き(6畳間の場合)

6畳間の場合、祝儀敷きは2枚だけ畳の目の向きが違います。(⑤と⑥の畳)

4枚の畳は目の向きが平行なのに対して、⑤と⑥の2枚は目の向きが違います。

人が寝る時の格好を想像して下さい。身体に対しての枕の向きから

⑤と⑥の畳は「枕」と呼ばれています。四畳半の場合は枕が1枚、

8畳間の場合は6畳間と同じく枕は2枚あります。

祝儀敷きには必ず枕と呼ばれる畳が存在するため

祝儀敷きは「枕敷き」とも呼ばれています。

不祝儀敷き

昔は葬儀など不幸があった場合に、部屋の畳の敷き方を普段とは違う敷き方に

変えていたそうです。その畳の敷き方が不祝儀敷きです。

↓不祝儀敷き(6畳間の場合)

祝儀敷きと違ってすべての畳が同じ向きを向いており、

畳と畳の合わさり目が十文字になっているのが不祝儀敷きの畳の敷き方です。

昔は畳に合わせて部屋を作っていたため、細かな寸法などなくすべての畳が

同じ大きさに作られていたのでしょう。

そのため畳の場所を入れ替えることが出来ましたが、今は部屋の歪みに合わせて

畳を作るので、この畳はこの場所と定位置が決まっており、場所を動かしてしまうと

隙間が出来てしまったり、入らない場合もあります。

床の間が上座

和室に床の間がある場合には、床の間に対して畳が平行になるようにします。

上座である床の間の中央に畳の合わさりが来てしまうと見た目が悪いですし、

この敷き方は「床刺し」と言われてタブーとされています。

まとめ

何気なくたた並べてあるように見える畳にも、敷き方に決まりがあったんですね!

これから新築やリフォームなどで和室を作る・改装を検討されている場合などに

参考にして頂けたら幸いです。

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