大正時代が舞台の大人気アニメ「鬼滅の刃」にも頻繁に映り込む畳。畳の縁には和柄が多く使われています。その和柄の名前と意味を知れば、物語がもっと楽しく観られるかも!?

12月から新章がスタートした大人気アニメ「鬼滅の刃」ですが、

大正時代が舞台だけあって頻繁に畳が映り込んでいます。

畳に目がいってしまうのは畳屋だからかもしれませんが、

大正時代の一般家庭には、まだまだ沢山の畳が敷かれていましたので、

室内での戦闘シーンでは、よく畳が切り裂かれたりしています。

畳自体はもちろんですが、畳の縁まで綺麗に描かれていて、

その細部にわたるこだわりに感心してしまいます。

前回のブログでは、菱・亀甲・沙綾型(さやがた)の代表的な和柄に加えて、

市松と麻の葉の畳縁を紹介しましたが、今回も引き続き畳に使われている

和柄の名前と意味を紹介したいと思います。

あの主要人気キャラクターがまとっている和柄があるかもしれませんよ♪

前回の記事はこちら→こちら

鱗(うろこ)

三角を組み合わせた鱗文様は、魚や爬虫類の鱗に似ていることから

鱗文様とも呼ばれています。

厄を落として再生するという意味があり、厄除けとしても親しまれてきた文様です。

青海波(せいがいは)

無限に続く穏やかな波のように未来永劫平穏な暮らしが続きますように

という願いを込めて使用されてきた文様。

舞楽「青海波」の装束につけられていたことに由来している。

古くから吉事に用いられていたそうです。

矢絣(やがすり)

矢羽をデザイン化した文様です。

矢は一度放たれると戻ってこないことから、

江戸時代には嫁入り道具として矢絣の着物を持たせると言った風習があり、

女性の間で縁起柄として人気があったそうです。

千鳥

群れになって飛ぶチドリの総称で、その様子を文様化したもの。

雄雌そろって子育てをする千鳥にあやかって、

家内安全、夫婦円満の想いも込められているそうです。

千鳥に似た文様に、格子状に千鳥を組む「千鳥格子」があります。

多くの幸せを手に入れるとして、勝運祈願目標達成の意味があるそうです。

七宝(しっぽう)

円をつなぎ合わせた文様で、輪ちがいつなぎ文とも言うそうです。
もともとは四方襷(しほうたすき)と呼ばれていたものが、

四方どちらへも永遠に続き縁起のよいことから、

四方→しっぽう→七宝と変化していったそうです。

七宝は仏教において貴重とされる七つの宝のことで、

金、銀、めのう、瑠璃、水晶、さんご、パールのことなんだとか。

松の木は寿命が長く、落葉せず常に緑の葉を保つ

常緑樹でもあることから、神の宿る木と信じられていたそうです。

開運招福、延命長寿の代表的な文様です。

松は様々な姿で表現され、老松だけでなく

若松、松葉、松原、松林などがあります。

梅は冬の寒い環境下でも香り高く咲き始めることから

忍耐力の象徴とされ、紅白の花を咲かせるので縁起が良いものされてきました。

菅原道真が梅を好んだことから開運学業成就のご利益がある。

竹・笹の葉

竹と松は冬の厳しい寒さの中でも常緑を保ち、

梅は毎年、春の魁(さきがけ)として美しい花を開いて清香を放つことから

冬の寒さに耐える歳寒三友(さいかんさんゆう)の1つと讃えられてきたそうです。

冬でも青くしなやかで折れることのない姿から威勢あるものとされ、

幹に節がある竹は、健やかな成長を意味するそうです。

笹は真っすぐ天に向かって伸びる性質を持ち、

神様やご先祖様に願い事が届きますようにと、

七夕にも使用される神聖なものと考えられてきました。

また福笹を飾り商売繁盛をもたらすものとされてきました。

昔の人の感性に驚かされます

和柄の意味を調べていくうちに、柄を考える感性もそうですが、

柄から願いに結びつける昔の人の感性って本当にすごいなぁと感心してしまいます。

次回に続きます。

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