「畳」と「帖」の違いはなに?読み方は?実は和室と洋室を区別するために生まれたのが「帖」で、もともとは違う使われ方だった。
受験シーズンも本番を迎え、受験生の皆さんは追い込みに差し掛かっている事と思います。この苦しい時期を乗り越え、春には念願の一人暮らしを夢見ている方も多いかと思います。
一人暮らしの予定はなくても、不動産広告などで部屋の間取りなどを見るのも楽しいものです。不動産広告を見ていると「畳」と表記してある部屋と「帖」と表記されている部屋がある事に気が付きます。
この「畳」と「帖」、いったい何が違うのでしょうか?
お客様から仕事のご依頼やお見積りのご依頼をいただいた際に、電話口でメモを取る時に「帖」という文字を使っているのですが、特に違いを意識したとことはありませんでした。
なんとなく「畳」は畳の枚数を数える単位で、部屋の大きさは「帖」かな?と思っていました。
「畳」と「帖」の読み方と意味の違い
「畳」と「帖」、どちらも読み方は同じで「じょう」と読みます。
調べてみると決まった定義はありませんが、一般的には場面によって使い分けがされているようで、どちらの「じょう」も部屋の広さを表す単位であるとことに間違いはないようです。
ただ、元々は「畳」を使っていましたが、現在の住宅の床材はフローリングが主体となっているため、畳を敷いている和室と区別するために、和室には「畳」、洋室やリビングなどは「帖」を使うようになったと言われているそうです。また、「畳」という文字が畳(和室)を連想してしまうため床がフローリングなのか畳なのかを区別するという点からも使い分けをしているようです。
フローリングと区別するためだとしたら、部屋の広さを表す単位としては「帖」よりも「畳」の方が歴史が古かったことがわかります。
「帖」という表記は、もともとは海苔や紙などの薄いものの枚数を表す単位
「帖」という表記は、もともとは海苔や紙などの薄いものの枚数を表す単位だったそうです。そこから派生して、部屋の面積を表す場合に使われるようになったそうです。
地域によって異なる畳の大きさ
1帖は畳1帖分を表しますが、そこで困ったことがおこります。
実は畳の大きさは地域によって異なるため、同じ畳1帖でも差が出てしまうのです。
畳にはサイズの規格があり、それぞれ下記のような寸法になっています。
- 京 間:約955mm × 約1,910mm(3尺1寸5分 × 6尺3寸)
- 中京間:約900mm × 約1,800mm(3尺 × 6尺)
- 江戸間:約880mm × 約1,760mm(2尺9寸 × 5尺8寸)
そこで不動産公正取引協議会連合会の「不動産の表示に関する公正競争規約及び施行規則」によって畳1枚分である1帖の広さは、一般的に「1.62平方メートル」以上と定められています。
まとめ
”畳”の広さを元に新しい単位としてできたのが“帖”です。
一般的な「1畳」が1.62㎡ということもあり「1帖」も1.62㎡と定義されることが多いそうです。また、不動産公正取引協議会でも畳1枚あたりの広さを1.62㎡〜と定義しているので、やはり「1帖」を1.62㎡と表しているところが多いそう。