大雨や豪雨による浸水で畳が濡れてしまった。床上・床下浸水によって濡れてしまった畳は乾燥させればまた使える?

昨年の9月、静岡市では豪雨によって河川や水路が氾濫して多くの住宅が床下・床上浸水してしまいました。

当店にも「和室が浸水して畳が濡れてしまったけど乾かせば使えますか?」「濡れてしまった畳の状態を見てほしい」といった問い合わせを多数いただきました。

では浸水などで濡れてしまった畳は乾燥させれば再び使えるようになるのでしょうか?

浸水で濡れ畳は乾燥させれば使える?

結論から申し上げますと残念ながら使えません。

浸水で濡れてしまった畳は、藁の畳でも建材の畳でも使うことはできません。

豪雨や大雨によって氾濫した雨水には汚水や下水が混ざっているため大変な異臭を放ちます。そのような雨水を含んだ畳はたとえ乾燥できたとしても衛生的にもよくありませんので健康被害をもたらす恐れがあります。

濡れた畳をそのまま使ったらどうなる?

コップに入った飲み物をこぼしてしまった程度でしたらタオルなどでよく拭き取れば何日かで乾燥しますが、豪雨による浸水で濡れた畳はちょっとやそっとで乾燥させることはできません。

天日干しをしても畳専用の乾燥機にかけても芯まで乾燥させるには相当な日数を要します。濡れた畳を使い続けると畳にカビが生えてしまうばかりか、畳の下の床板や根太、壁までも傷めてしまいます。

畳専用の熱風乾燥機でも乾かすことはできません。

先にも書きましたが濡れた畳をそのまま使い続けると家の老朽化を速めるだけではなく、健康被害をもたらすこともありますので浸水で濡れてしまった畳はいち早く取り外すようにしましょう。

濡れた畳は一人では持ち上がらない

水を含んだ畳は大人一人では持ち上がらないほどの重量になります。一人では体を悪くしてしまいますので、家の中から畳を撤去する際には複数人で行うことをお勧めします。

まとめ

水害後は泥の書き出しや家財の処分など肉体的にも精神的にも大変なことが多いため、出来ることなら畳を乾燥させてまた使えるようにしたい気持ちはあるのですが、カビや悪臭で体調不良になってしまっては元も子もありません。

浸水で畳が濡れてしまった場合は、まずは出来るだけ早く畳を引き上げて床板の状態をチェックすることをお勧めします。