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畳の敷き方には色々なルールと言いますか、決まりごとがいくつかあります。
お部屋の採寸に伺った際に、床の間がある場合や出入口の場所はどこなのか?収納の場所は?など、お部屋の様子を見て畳がなるべく長持ちするような畳の敷き方に決定します。
その中で、たまに困ってしまうのが四畳半の畳の敷き方です。
四畳半の畳の敷き方には、半畳の畳が部屋の隅にくる敷き方と、半畳が真ん中にくる敷き方の2種類の敷き方があります。
半畳がお部屋の隅にくる敷き方では、鬼が出入りする方角と言われている「鬼門(北東)」に半畳の畳がこないような畳の敷き方を考えなければなりません。
その上で、出入口の位置などを確認して敷き方を決定します。
先日、写真のような半畳が真ん中にくる四畳半の畳を納品しました。
半畳の畳が真ん中にくる場合、上の写真のような敷き方は良いのですが、問題なのは下の写真のような四畳半の敷き方です。
切腹の間と言われていますが、確かな出典元や文献は存在しません。
違いは右回りか左回りかだけなのですが、このような半畳が真ん中にくる畳の敷き方を「切腹の間」と言って避けることがあります。
確かな出典や文献は存在しないので、誰がいつ言い出したことなのかハッキリしていませんが、卍の形に見えるこの敷き方を避ける傾向にあります。
「切腹の間」に関する確かな出典元や文献は今のところ発見されていないようなので、個人的にはそれほど気にすることはないのでは?と思っています。
卍をWikipedia等で調べてみたら・・・「徳の象徴」などでした。
少し怖いようなイメージを持っていましたが、卍をWikipediaで調べてみたところ、「仏の胸や手足などに表される徳の象徴。吉祥のある人や物の象徴。」といったように、卍という文字や記号は良い意味で使われていることが多いようです。
それなら卍の文字に似ている四畳半の敷き方の方が縁起の良い敷き方のような気がしてきました。
勝手な解釈ですが、「腹切り畳」が「切腹の間」に間違って変換されたのではないでしょうか?
お茶室の畳の敷き方で畳の配置を間違えてしまい、お点前をする畳とお道具を置く畳の間に畳縁が来てしまう「腹切り畳」という言い方があるそうです。
この「腹切り畳」がどこかで違う解釈をされて「切腹の間」といった言い方になったのかもしれませんね。