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畳の長手方向に付いている布のような部分を縁(ヘリ)または畳縁(たたみべり)と言います。
一昔前は綿で織られている物が多く、日焼けやスレによって傷むことがあったので「畳縁は踏んではいけない」と言われていましたが、畳の減少によって最近ではあまり聞かれなくなりました。
今は化繊で織られている縁が多くなり、耐久性も格段に上がりましたが、それでもやっぱり畳縁は踏まずに歩くのが和室での作法のように思います。
化繊で織られることによって耐久性以外にも色やデザインも増え、畳縁は今、何千種類もあると言われています。私たち畳屋も把握しきれていないほど種類が豊富です。
お部屋の雰囲気や用途によって選ぶことが出来る、畳替えをするときに縁を選ぶ楽しさもあります。
そんな数ある畳縁の中から今回表替えを施工させていただいたお客様が選んだ畳縁は、麻糸で織られた自然素材100%のランでした。
高田織物(株)の大宮縁ラン
岡山県にある畳縁メーカー高田織物株式会社から販売されている大宮縁ランは、艶付け加工綿糸と麻糸で優しく織り上げたナチュラルな色と質感が活きる100%自然素材の畳縁です。主張しすぎない優しい色目と質感がワンランク上の畳空間を演出します。
亜麻色(あまいろ)とは?
全24色あるランの中からお客様が選ばれたのはラン№112の亜麻色でした。
亜麻色とは、亜麻を紡いだ糸の色のような黄色がかった薄茶色のことで、日本古来の色ではなく明治以降に使われるようになった比較的新しい色名です。
畳縁も畳表も自然素材100%
麻糸で織られたランは自然素材100%、藺草(いぐさ)で織られた畳表も自然素材100%、自然素材同士で出来上がった畳が敷かれたお部屋は、色味も雰囲気も優しい感じのお部屋になりました。