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昔はお客さんの庭先などに道具を広げて畳の表替え等をしていましたが、
今では畳作りも機械化が進み、畳を一旦お預かりして作業するため、
畳を作る作業を見る機会はめったにないと思います。
昔を知っている方には手縫いと機械化の違いにちょっとビックリ!
初めて見る方には「畳ってこうやって作るんだ!」と知っていただけるように、
新畳の製造工程を写真と解説を交えて説明しています。
新畳の完成までもう少し
2記事に渡って新しい畳を作る工程を説明してきましたが、
前回の記事で縁が縫い終わりました。いよいよ完成までもう少しです。
角(すみ)を作る
縫い付けられた畳縁(たたみべり)は裏返って縫い付けられています。
裏返っている畳縁を表面が出るように起こしていきます。
縁と一緒に下紙(したがみ)といって、畳が仕上がった時に縁がビシッと
綺麗に角(かど)が立つ役目をする紙も縫い付けます。
下紙は角を立たせる以外にも、隣り合い畳が綺麗に並んで見える役目もしています。
この下紙がなく縁だけだとふにゃふにゃした畳になってしまい、
目立ちませんが重要な働きをしています。
角(すみ)を作る 2
縁をお越し畳の角(かど)が直角にビシッとなるように折り曲げます。
この作業のことを角(すみ)を作ると言います。
かどとかすみとかややこしいですね…。
畳の角(すみ)が綺麗に仕上がっていないと、出来上がった畳はカッコ悪く美しくありません。
重要な部分ですので、畳の角(すみ)を作るときは慎重になります。
力を込めながらも丸くなってしまわないように仕上げます。
返し(かえし)縫い
角(すみ)が出来上がったら縁の側面を畳床(たたみどこ)に縫い付けます。
この縫い付ける作業を返し縫い(かえしぬい)といいます。
返し縫いをしたときに、先ほど出てきた下紙が入っているおかげで
畳縁の角(かど)が立って、ビシッと綺麗な畳に仕上がります。
両側の返し縫いが終わったら遂に完成です。
最後に寸法通りに上がっているかも忘れずにチェックします。
見ていただいたように現在、畳は機械で作られています。
ですが、いくら機械化が進んだといってもやはり手縫いの技術は必要です。
機械で畳を作る際にも、一つ一つの作業に気を付けるポイントがあり、
こうした方がもっと綺麗に仕上がるんじゃないか?といった応用もききますし、
機械に使われるのではなく、使いこなすことができます。
最悪、機械が故障してしまっても何とかなりますしね!
今後も機械と手作業の良い所を活かしながら畳作りに励みます♪
表替えの製造工程の記事も合わせてお読みください♪→こちら
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