畳はどうやって作っているの?なかなか目にすることのない畳の作り方。写真と解説付きで細かくご説明します。

長い間使った畳は腰が抜けてクタクタになってしまい、凸凹も出てきてしまいます。

また長年使用した畳はホコリや湿気を沢山吸収しているので

衛生面から見ても新しい畳に交換することをお勧めします

前回の記事では新しい畳に入れ替える場合にはお部屋の採寸が必要なことと、

畳は今でも尺貫法で作られているといった内容のお話を書きました。

今回は、前回記事の続きいよいよ新畳の製作に取り掛かります。

写真と解説付きで細かく説明します。

前回のブログ記事も合わせてお読みください。→こちら

新畳の製作工程を写真付きで解説

丈寸法(長手方向)のカット

畳1枚1枚のサイズが決まったら、寸法通りの畳に仕上がるように

まずは丈(長手方向)をカットします。

機械化が進んだ畳業界

今では畳業界も機械化が進み、ほとんどの畳屋さんが機械で畳を作っています。

使っている機械メーカーや機械の年式によって操作方法は異なりますが、

作りたい畳のサイズを入力してボタンをポチっと押せば、

ほぼ全自動で畳が完成してしまうといった高性能なコンピューター付きの機械もあります。

洗濯機や掃除機が進化して家事がはかどるようになったように、

昔の機械がなかった時代の畳屋さんが見たらビックリすると思います。

框巻き(かまちまき)

丈寸法をカットした畳に、畳表(たたみおもて)を縫い付けます。

この作業を框巻き(かまちまき)又は框縫い(かまちぬい)と言います。

畳の短手方向の縁が付いていない部分を框(かまち)と言います。

畳表にシワが出ないようにピン!と張って畳表を縫い付けます。

框巻きが終わったら次に畳縁(たたみべり)を縫い付けます。

畳縁を縫い付けると同時に、畳の幅寸法(短手方向)のサイズに仕上がるように

畳床の余分な部分をカットします。

この畳縁を縫い付ける作業を平刺し(ひらざし)と言います。

畳屋と言ったら肘をグリグリするポーズは、この平刺しをしているポーズです。

カッコいいですよね!流石俳優さんです!サマになります♪

今では機械で畳を作る畳店がほとんどですが、機械のなかった昔の畳職人は

全ての工程を針と糸、包丁だけの手縫いで仕上げていました。

平刺しの工程でも手縫いであれば縁を縫い付ける作業と、

畳床の余分をカットする作業、当然2つ同時には行えないので、

畳縁を縫い付ける平刺し(ひらざし)の作業を終えてから、

畳床の余分な部分をカットする落とし(おとし)という作業を行っていました。

国家検定畳製作1級技能士持ってます

今では機械で畳を作ると書きましたが、針と糸、包丁のみの手作業・手縫いで畳を作る試験が

今でも残っており、経験年数や試験内容によって1級技能士と2級技能士にわかれております。

ちなみに畳製作の試験は国家検定です。

私、宮原畳店 宮原伸幸は国家検定畳製作1級技能士を取得しております。

畳の縁が縫い終わったら完成まであと少しです。

次回も新畳製作の作業工程を写真と解説付きで説明していきます。

表替え・裏返しの製作工程の記事も是非読んでください。→表替えの記事 裏返しの記事

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